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【セミナー】インドIT/IoT市場視察ツアー参加のご報告

2018年7月10日

文:足羽麦子

 

6月26日及び27日、インド・バンガロールで開催された、リブライトパートナーズ株式会社主催のインドIT/IoT市場視察ツアーに参加致しました。

 

リブライトパートナーズは、アジアにおけるIT Start-upに対する投資を行う独立系ベンチャーキャピタルであり、現在インド投資にも注力しています。今回のツアーでは、主にリブライトパートナーズの投資先Start-up企業を視察し、インドIT/IoT市場の現状を学んで参りました。

 

訪問先としては、

・アプリを利用した指導を行うことで農家における生産性を向上させつつ、農家、サプライチェーン及びリテールまでのバリューチェーンの情報を活用して農作物の需要の予測を行い、需要と供給をマッチングさせた農作物の提供を可能とするAibono、

・インド都市内のラストマイル物流サービスとして、Uber類似のシステムにより、特定地点から特定地点までの運送を可能とするLets Transport、

・セカンドハンドの服、バック、靴及びアクセサリー等を販売するためのCtoCマーケットプレイスを展開するインド版メルカリ、Elanic、

・オンラインアプリ上で、AIによる医療診断及びこれを前提とした専門家医師による処方箋診断等を行い、患者の自宅まで必要な医薬品を配達するというAIを利用した遠隔医療を可能とするDocsApp、

・医療機器メーカーと病院を結ぶBtoBビジネス・プラットフォームとして、インドにおける最大規模を誇るmedikabazaar、

・自動運転やロボティクス向けのAIコンピューティングをベースとしたSoC(システム一体型半導体集積回路)の研究開発企業であるAlphaICs

等、いずれもシード又はシリーズAの段階にあり、今後の益々の発展が期待されているStart-up企業を中心とするものでした。

インドは、労働人口が多く、人件費の観点からデータ集約に適した市場であることや、日本と比較して格段に法令規制が緩やかであるため、自由な発想の下に挑戦できる土壌があること等から、Start-up企業にとって恵まれた環境であるようです。

その中で、貧富の差が激しく、インフラ整備等もまだ十分ではないインドという国における様々な社会問題に着目し、ITの力を使って人々の日々の生活を改善させようという強い熱意と、急成長を遂げていくビジネスに携わる人々のエネルギーに触れ、刺激を受けると共に、インドという国の持つポテンシャルを垣間見たように思います。

日本企業においても投資先として大きな注目を集めているバンガロールのStart-up企業の更なる発展に、今後も注目していきたいと思います。

 

最後に、AsiaWise法律事務所からのお知らせですが、「インド投資のパラダイムシフト-インドのシリコンバレー・バンガロールが創出する新たな市場、テクノロジー、ストラクチャー-」と題するセミナーを、企画させて頂いております。

日時:2018年8月3日(金)午後3時~5時

場所:日本機械輸出組合第一会議室

主催:日本機械輸出組合

定員:約40名

本セミナーには、リブライトパートナーズの石崎弘典氏及びBrij Bhasin氏を迎え、AsiaWise法律事務所代表の久保光太郎及びAsiaWise GroupインドメンバーであるWadhwa Law OfficesのNitin Wadhwa弁護士が登壇する予定です。

お申込み方法等については、後日Website/Facebookにおいて改めてご連絡申し上げます。

                                    以上