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【開催報告】日本弁理士会主催の研修にて、インドの模倣品対策について講演しました

2026年10月2日

2026年10月1日、日本弁理士会が開催したインド知財実務に関する研修において、AsiaWise ProfessionalsのIP Team Leaderである奥 啓徳が講師を務めました。

研修は東京の弁理士会館で開催され、約100名の弁理士の皆様にご参加いただきました。

今回、奥からは、インドにおける模倣品対策について、現地での実務経験も交えながらお話ししました。

インドで模倣品が見つかった場合、警察による摘発を思い浮かべる方も多いと思います。しかし、実際には警察による摘発だけではなく、裁判所を利用した民事上の権利行使、税関での水際対策、ECサイトなどで販売される模倣品へのオンライン対策など、いくつかの選択肢があります。

例えば、インドの民事訴訟では、裁判所は必ずしも紛争の最後に行く場所ではありません。訴訟の初期段階で差止命令を求め、裁判所が選任するLocal Commissionerを通じて、模倣品が存在する現場で証拠保全や物品の差押えを行うこともあります。

一方、警察による摘発は、明らかなデッドコピーが大量に販売されているようなケースでは有力な選択肢になり得ます。ただし、民事と刑事では、適している案件や手続、その後の進み方も異なります。

税関についても、単に権利を登録しておけば模倣品が自動的に止まるわけではありません。実際に貨物が止まったときに、真正品と模倣品をどのように見分けるのか、税関からの連絡に誰が対応するのかなど、事前に準備しておくことが重要です。

また、インドでもECサイトを通じた販売が広がる中、オンライン上の模倣品については、一つの出品を削除して終わりにするのではなく、出品者を特定し、再出品を防ぐことまで考えて対応する必要があります。

今回の講演でお伝えしたかったのは、インドの模倣品対策には、一つの正解があるわけではないということです。

どのような侵害なのか、誰を対象にするのか、どこで販売されているのか、そして最終的に何を実現したいのか。

そうした点を確認した上で、民事、刑事、税関、オンラインといった手段の中から、その案件に合った方法を選び、場合によっては複数の手段を組み合わせていくことが、インドでの模倣品対策では重要になります。

当日は、企業側から実際にインドで模倣品問題に対応した経験についての講演もあり、その後のパネルディスカッションでは、インドでの調査、民事・刑事手続の使い分け、税関、オンライン対策などについて幅広く意見交換が行われました。

参加者の皆様からも多くのご質問をいただき、私たちにとっても、インドの知財実務について改めて考える大変よい機会となりました。

AsiaWise Professionalsでは、インドにおける知的財産権の取得に加え、模倣品調査、民事訴訟、警察による摘発、税関対応、オンライン上の権利行使などについても、サポートしています。

今後も、インドで実際に仕事をする中で得た経験や情報を、日本企業や知財関係者の皆様にお伝えしていきたいと考えています。